44「コミュニケーション能力」
これもものすごく財産になっている。究極のダイバーシティ職場で、日本語だけでなく英語も駆使してコミュニケーションに取り組んだ。なかでもいまだに役に立っているのは、わかりやすく伝えること。難しい言葉を使って、いかにも俺って賢いだろうと、滔々と説明をする人がいるが、これは結局なんの意味もない。雰囲気に酔って、なんだか賢い話が聞けたなあと思いたい人には良いかもしれないが。
現場時代は学歴があまり高くない人も多かったので、この人の理解度はどの程度か、どういう言葉を使えば伝わるか、を考えながら、簡単な言葉を使ってゆっくり伝えるようにしていた。実はこれがいまでもものすごく役に立っていて、説明がわかりやすいと評判を頂くことが多い。ありがたい経験をさせてもらったと思っている。
また、高梨班長のおかげで、上司に対しても自分の考えを堂々と提案してもいいということを学ぶことができた。上司というのは自分に指示を出してくる面倒な存在というのではなくて(そういう場合ももちろんあるが)、自分の考えをブラッシュアップしてくれたり、フォローしてくれる存在という風に思えるようになった。今では、堂々と、上司へもいろいろ提案したり相談したりすることを楽しめるようになった。