会社や仕事のあれこれを考えるブログ

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人生で大事なことは製造現場が教えてくれた

33「ついに上司とケンカ」


山賀班長が求める内容はとても細かかった。かつ、細かい管理をしないと気が済まない人のようにみえた。いちいち人の行動にそうじゃない、こうじゃない、と口出しをしてくるようになった。リーダーが考えたことを見守る、という高梨班長のスタイルではなく、リーダーと作業員は極めてフラットで、リーダーには権限は与えず、怒るときだけはリーダーに、という風にぼくには感じられた。

結果としてぼくの動きも変わっていく。いち作業者としての動きが多くなり、管理的な業務の割合が減っていった。当然、QCなどに必要なこうしてみようとかああしてみようという発想は出てきにくくなる。高梨班長の下にいたときにはあんなに楽しそうにいろいろ提案してきたくせに、おれの下についた瞬間、仏頂面か。山賀班長はそう思っていたかもしれない。どんどん指示が細かく、束縛するような状態になり、挙句の果てには仕事が終わってみんなでラーメンを食べているところにすら電話がかかってきた。
はい?あーあしたの?あー終わってますよ、これからラーメン食うんで。じゃ、
と言って切ってしまった。

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ある時はスプレーガンで塗装作業をしているときに気になることがあったようで大声で叫びながらやってきた。
こっちは塗装用のマスクをしているし、耳栓をして、大きな換気扇も回しているので何も聞こえない。それでも耳元で喚いているので、つい怒鳴ってしまった。
いまガン吹き(スプレーガンでの塗装のこと)やってんすよ!あとで聞くんで!

山賀班長だって、根は悪い人じゃない。ただ一生懸命やりたかっただけだ。ついいろんなことが気になってしまっただけだ。それをぼくらが、
あんな細かいことガタガタ言わなくたって。今まで何にも言われなかったのにうるせえな、あの班長めんどくせえな。
と思っていただけだ。

だから、仕事以外では別に嫌いな人ではなかった。少なくともこちら側は。
連絡ノートに班長あてに苦言も書いたが、それは職場をよくしようと思ってのことだ。

ただ、それがよくなかったのかもしれない。