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人生で大事なことは製造現場が教えてくれた

22「リーダーたち」

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岡本君は相変わらずバリバリ頑張っていたし、すでにQC大会などにも参加して、社内では知られる顔になっていた。当然、次期班長だろうとみんなが思う存在になっていた。

ほかのリーダーたちも20代半ばながら、高梨班長のもとでどんどん成長していた。
みんな、自分たちのメンバーの性格や特徴を把握しながら人の配置を検討したり、製品の不良率を下げるためにはどのような生産方法が良いのか、効率よく作業できるにはどのようはレイアウトがいいのかなどを日々考え、苦労していた。

 

ちなみに、多くの人は、今は製造といっても機械がやってくれるんだから、人間は見ているだけでしょ、楽でいいじゃない、と思われるかもしれない。
製品をセットしたらボタン一つでギーガチャン、って加工してくれるんだからさ、というイメージだろう。

ぼくも初めはそう思っていた。機械がやってくれるのに、なにが大変なんだろうかと。
そういう工場もあるとはおもうが、ぼくらの工場はまだまだ手作業が多かった。
確かに溶接であれば部品をを組み合わせて溶接機にセットしてボタンを押せば、指定個所が溶接されて、熱々の製品がガチャンと出てくる。確かに溶接そのものを人間がやるわけではない。だが、部品を箱から出して(この部品ひとつひとつがめちゃくちゃ重い!)セットして、溶接された製品を取り出して、検品して、次の機械にセットして、という作業は人が行う。まあ、この繰り返しなのだが、目標の生産量をこなすにはそれなりのスピードが求められるし、前後の工程で製品を受け渡すため、当然あおったりあおられたりもあり、ものすごい緊張感がある。

要は、生産効率も、品質も、機械任せではなく人によるところが大きいということだ。人がやるということは、作業する人の性格や、得意分野、スピード、手先の器用さ、パワー、などいろんなことを考慮しながら配置を考えないと職場全体のスピードや品質に影響する、ということになる。

こういったことも考えながら、まだ20代半ばのリーダーたちが、時にはメンバーとケンカをしながらも、よりよい職場作りのために奮闘をしていた。