会社や仕事のあれこれを考えるブログ

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人生で大事なことは製造現場が教えてくれた

14「いろんな人たち」

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リーダーになっても、いきなり誰かが慕ってきてくれるわけでもなく、とはいえ、指示は出さないといけないという孤立感のある状態が続いていた。
高卒の正社員の人たちとは相変わらずウマが合わず、話題もなかなか見つけることができなかった。

製造現場というところは、いろいろな人がいる。
大卒や院卒のホワイトカラーもいれば、高卒の正社員、派遣社員期間工、あとは外国からの技能実習生もいる。
ちなみに同じ派遣社員といっても、ドラマに出てくるような事務職の派遣社員と、製造現場に派遣される製造派遣とは、まるでちがう。

製造派遣に登録する人は大半が男だ。なかには住むところもなくて、派遣会社の寮がないと暮らせないような人もいる。見た目も経歴もびっくりするような人も多くて、ちょっとここでは書き表せないくらいだ。せっかく配属させても一日や二日でいなくなってしまう人も多い。ぼくの当時の感覚だと3か月以上続く人が3分の1くらいだ。あとはほとんどいつのまにかいなくなる。

また、年齢も高校出たばかりの18歳から定年退職後も働いている60歳過ぎの人まで、本当にバラバラだ。定型的な仕事も多いので障碍者雇用の受け皿になっていたりもする。当然ぼくのように、事務職を追われた人もいる。ある意味究極のダイバーシティ職場だ。

この環境にはいろんな意味で大いに鍛えられたし、いい経験になった。

そんななかで、割と話が合った人たちもいる。東大の大学院を卒業後、大手のメーカーで研究職をしていたのだがやめてしまい、今は派遣社員として2交替の仕事をしている伊能さん。この人はかなり変わった人で、いつもニヤニヤしながら小指を立てて作業をするので、みんなからよく真似されていた。相当な高学歴と職歴なのに、なぜこんなところでこんな仕事をしているのか全く不思議な人だったが、愚痴も言わず、淡々と人生を楽しんでいるようにみえた。なぜかこの人とは気が合って、夜勤の間じゅう、ずっと話していた。教養もあるのでとても面白かった。