20「リーダーらしく」
高梨班長のおかげで職場が活性化してくるのと同様に、ぼくも少しづつリーダーとして
仲間に認められるようになっていった。
それまで陰でこそこそぼくの悪口を言っていた長老たちも、あまり悪口を言わなくなっていった。おそらく、班長が長老たちにリーダー頑張ってるから見守ってやってくれ、と言ってくれたことも大きいだろうし、班長のいうとおりぼくが率先して汗をかいていたこともあると思う。
さらに、ぼくと長老たちの直接の関係も変わった。三岩班長時代はフラットな組織だったので、ぼくも長老たちも関わり合いがないままでもそれなりに仕事を進めることもできた。ところが、班長の片腕として、班長の思いを職場で実行したり、自分がやってみたいことが出てくると、どうしても長老の意見は大事になる。これまでの経験を聞いたり、相談にのってもらったりという機会が増えることで、お互いが必要な存在になり、認め合えるようになっていったことも大きいと思う。
