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人生で大事なことは製造現場が教えてくれた

18「組織作りを知る」

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組織運営についても高梨班長は三岩班長とは全く異なっていた。
三岩班長時代ははっきり言って、ぼくはリーダー帽をかぶっているただの作業員だった。
片付けと、残業の人集めくらいがリーダーの仕事で、他に求められるものは多くなかった。
ところが、高梨班長はちがった。どんどん自分に意見を聞いてくる。
おまえはどうおもう?
これまで、自分の意見をきかれたことはなかったし、ましてや、自分の思いで職場を動かすという発想なんかなかった。
ところが、高梨班長は、自分の意見をきいてくる。そして人を動かしてどんどん職場を変えていけ、という。


これには本当に面食らった。


ただ、これには当然の理由があった。
高梨班長は3つの職場をかかえていた。当時は塗装の職場だけで10人くらいいたし、
高梨班長の班員は50人以上いたはずだ。
当然、自分がすべてを管理監督できるわけがない。そこで、職場のリーダを選出して育て上げ、自分の考え方を叩き込み、自分の分身をつくることで大所帯を運営しようとしたのだ。

 

特に、早くから高梨班長の下で若いうちからリーダーを任されていた岡本君は、20代後半の若手ながら高梨班長の組織作りを体現する一人だった。てきばきと部下に指示を出し、きちんと叱り、掃除をさせ、そして、メンバーに信頼され、慕われていた。自分も岡本さんのようなリーダーになりたい、という後輩たちをすでに何人も育てていた。
塗装の職場でこんなに一生懸命きりっと働いている人はいなかった。三岩班長時代にはこの岡本君とは別の班だったので接点がなかったのだが、同じ高梨班になってから、ぼくは何回もこの岡本君に叱られた。


班長でもないこの人に、なんで怒られなきゃいけないんだと、班長に伝えると、班長はこういった。
あいつの言葉は、俺の言葉だとおもえ
そこまで岡本君は信頼されているのか、だからこそ岡本君のメンバーはあれほど統率がとれているのか、すごい、あそこまでやるのがリーダーか。


そのときから、職場の運営やリーダーシップについて、意識するようになった。