会社や仕事のあれこれを考えるブログ

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なかなか帰宅しない部下の取り扱いについて。

 

今回の質問

 「仕事が終わってもなかなか帰ろうとしない部下がいる。帰宅を促したいが、仕事をしているときもあるので困っている。どうしたものか・・」

仕事をしているのならやる気を下げてしまいそうでうっかり声もかけられないし・・。

かといって長時間会社にいることがどのようなリスクになるのかもよくわかりません・・。

 

答え 

労働時間の管理がされていないことは問題です。
残っている理由を確認し、業務でないのであれば帰宅を促しましょう。

 

今回のポイント

・残業をさせるときは
残業が行われる一般的なケースとしては、①会社が残業命令を出す場合 と、②本人から残業申請書を出させて会社が残業を承認する場合、の2種類が考えられます。
今回のケースではどちらの運用もされていないケースですが、どのようなリスクが考えられるでしょうか。    

 

・どのようなリスクがあるか
まず一つ目は周囲に与えるモチベーションの低下です。ダラダラ残業をしている人がいると、ああやってずっと会社に残ってさえいれば残業代が支払われるのかという雰囲気が広がり、残業代が膨れ上がるリスクが考えられます。
また、仮にダラダラ居残っている人が残業代を請求してこなかったとしても、将来も請求されない可能性はゼロではありません。何かのきっかけで社内の関係がこじれてしまったり会社へ不満を持ち始めたりすると、これまでの残業代を請求してやろうという気持ちが起こっても不思議ではありません。
この場合、2年間まで遡って請求される可能性もあります。
タイムカードなどで始終業の時間がきっちり管理できる生産ラインなどの従業者と異なり、事務職などのホワイトカラーの残業時間は自己申告に基づくことも認められていますが、あくまで会社側がきちんと管理していることが原則です。後になって多額の残業代を請求されることのないよう、労働時間の管理はきちんとしておくことをお勧めします。

 

実際の現場では

きちんと毎日定時で退社できるところはよいですが、おそらくそういう会社は少なく、ほとんどの会社では日々残業が発生していると思います。
そのような中で、毎日こまめに上司から残業指示がある、もしくは残業申請を提出しているという会社のほうが少ないというのが実態なのではないでしょうか。
この場合は現場マネージャーがいかに普段きちんと労務管理をしているかが重要になってくると思います。
なお、残業時間についてはその上限を設定することは許されていません。また、申請の残業時間とパソコンの起動時間のかい離が大きい場合も注意が必要となります。

 


なお、この内容はあくまで一勤務社労士の知識と経験に基づいてお伝えしています。
実際の事例においては必ず上司の方や人事部・総務部の方などにご相談ご確認
頂けますようよろしくお願いいたします。