15「飲み会はひとりぼっち」
現場では飲み会が多かった。
一応これでもリーダーということになっているので、断るわけにはいかない。
参加はするのだが、とても居心地が悪かったことを覚えている。
ほぼ唯一の話し相手である派遣社員の伊能さんは、社交的な場が嫌いで、こういうところには参加しない。となると、話す人がいなかった。自分の周りはなぜか空席になっていて、気が付いたら、みんながこっちをみて笑っている、ということもあった。
どうみてもバカにして笑っている、という笑い方だ。
やっぱりよそ者なんだな、ネタにされてんだな、と思って耐えるしかなかった。